設立趣意書


<設立趣意書>

 小田原市は、新田開発など農を中心に殖産興業の指導者として有名な、二宮尊徳を輩出した土地である。北条氏の城下町として古くから栄えた。足柄地域では2000年前に稲作が始まっている。西の先進農業技術は、小田原で熟成され東の地方に伝わっていった。北の文物も小田原を通過して、都に上っていった。まさに東西の文化の交流地点であった、といえるだろう。

 温暖な気候と豊かな水資源を生かした農業が、豊かに展開された地域である。有機農業技術は昭和30年代には、全国に先駆けて模索が始まっている。今に、脈々とその伝統は引き継がれている。緑肥を利用した有機農業技術や、有機物による抑草技術においては、一般農業技術にも通用する、技術的貢献も行っている。しかしながら、日本農業の衰退が言われる中、この地も同様の洗礼を受け、遊休農地が目立つようになってきている。

 一方、都市近郊で消費者が身近に存在する利点、国際的観光地を控えて高品質農産物の需要等、販売にはきわめて有利な地域である。
これらの利点を生かした農業が、次の時代の農業として、大いに展望できる所である。若い世代の新規就農も徐々に増え始めている。必要なことは、情報の一元化である。技術的指導、研修施設の設立、農地の貸借、住居の斡旋。こうした事が実現すれば、日本有数の有機農産物の生産地になる可能性は、充分にある。

 いま、蓄積された伝統ある有機農業技術と、新しい意欲の連携を目指すことを宣言する。有機農業という技術的な枠組みを超え、小田原の農業をいかに活性化して行くかを、すべての市民の共有の課題にするために、ここに、有機農業協議会の設立を行う。

平成21年2月27日 発起人一同